CompTIA A+でIT技術の基礎を、ITパスポート試験でITの全体像とビジネスとの関わりを学び、さらにCloud Essentialsでクラウドの基礎に触れるなど、ITの基礎的な学習を進めてきた私は、次に目を向けたのが、**「対人スキル」や「マネジメント」**といった分野でした。
これまでの仕事を通じて、いくら技術があっても、お客様や利用者の声に寄り添い、チームを動かし、円滑にコミュニケーションを取ることの重要性を痛感していたからです。特に、過去に経験した電話対応の多い現場では、優れたスーパーバイザーの方々の存在が、現場の士気を支えているのを目の当たりにしました。
ITスキルに加え、こうした現場を支えるマネジメントの知識を体系的に学びたい。そう考え、コンタクトセンター検定スーパーバイザー資格を目指すことにしました。2022年10月の取得を目指して、学習を開始しました。
試験の概要と準備
コンタクトセンター検定スーパーバイザー資格は、スーパーバイザーに求められる役割や知識・スキル(人材育成、パフォーマンス管理、品質管理、リスク管理など)を評価するものです。CMBOK3.0(コンタクトセンターマネジメント知識体系)に準拠しており、コンタクトセンター運営に関する幅広い知識が問われます。
学習にあたっては、公式テキストである「コンタクトセンター スーパーバイザー 完全マニュアル」CMBOK3.0準拠を徹底的に読み込みました。そして、巻末にある問題を何度も何度も解きました。これ以外の教材は特に使用しませんでした。
技術系の資格試験の勉強とは異なり、マネジメントや心理学、コミュニケーションといった、より「人間」や「組織」に焦点を当てた内容が多く、新鮮な感覚で学ぶことができました。テキストは、これまでの自分の経験と照らし合わせながら読むと、腑に落ちる部分が多く、理解が進みました。
受験、そして合格まで
公式テキストと巻末問題をやりこみ、2022年の10月、コンタクトセンター検定スーパーバイザー資格試験に臨みました。試験形式はパソコンでの選択式だったと記憶しています。
テキストと巻末問題をやりこんだおかげで、問題の形式や問われる内容に大きく戸惑うことはありませんでした。実際の業務経験と照らし合わせながら解答できる問題も多く、比較的落ち着いて試験を進められたと感じています。
そして、試験終了のボタンを押した時の達成感。合格表示を見た瞬間の喜びは、これまでの技術系資格とはまた違った、「対人スキル」や「マネジメント」といった分野の知識を公式に証明できたことへの喜びでした。
コンタクトセンターSVで得られたもの
コンタクトセンター検定スーパーバイザー資格の学習と取得を通じて、コンタクトセンター運営におけるスーパーバイザーの役割、チーム・個人のパフォーマンス管理、品質管理の手法、コーチングやフィードバックの方法、リスク管理や労務管理の基本など、マネジメントに関する幅広い知識を体系的に身につけることができました。
これまでの業務経験で感覚的に行っていたことや、疑問に思っていたことに対して、理論的な裏付けや具体的な手法を学ぶことができ、視野が広がりました。A+で技術基礎、ITパスポートでIT全体像、Cloud Essentialsでクラウド基礎を築いた私の基礎力に、「組織マネジメント」や「対人コミュニケーション」といった新しい柱が加わり、私のスキルセットがより多角的で、現場の実務に即したものになったと感じています。
そして、次へ
コンタクトセンター検定スーパーバイザー資格は、私のIT資格取得ロードマップにおいて、「マネジメント」や「対人スキル」といった、技術以外の重要なスキルを意識するきっかけとなりました。ここで得た知識は、ユーザー対応やチーム内連携を行う上でも役立っていますし、その後のMOS資格の学習(Excelエキスパート、Accessなど)や、情報セキュリティマネジメント試験への挑戦といった、さらなる多角的な学習への興味と自信に繋がっています。
コンタクトセンター検定スーパーバイザー資格は、コンタクトセンター業界でキャリアアップを目指す方はもちろん、ITエンジニアとしてユーザーサポートやチームマネジメントに関わる方にとっても、非常に実践的で役立つ知識が得られる資格です。公式テキストを読み込み、内容をしっかり理解することが合格への鍵となるでしょう。ITスキルに加え、「組織」や「人」に関する知識を深めたい方に、自信を持ってチャレンジをお勧めします。
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